今から4000年以上も前からバビロニアで薬草として使用されていたカモミール。
ヨーロッパでも古くから民間薬として使用されてきました。
日本に伝わったのは19世紀初頭と言われ、今日でも親しまれているハーブです。
多くの効能があるカモミールの用途は様々。
中でもカモミールティーでその味や香りを楽しむ方はたくさんいらっしゃいます。
実はカモミールにはいくつか種類があり、それぞれに特徴があるってご存知でしたか?
カモミールティーに適している種類とは何なのでしょうか。
またどのような違いがあるのでしょうか。
カモミールティーにおすすめの種類とその効能についてご紹介します。
目次
カモミールの種類とその違い

カモミールには、下記のようにいくつか種類があります。
- ジャーマンカモミール
- ローマンカモミール
- ケープカモミール
- ワイルドカモミール
- ダイヤーズカモミール
その中でも今回は、ポピュラーな
「ジャーマンカモミール」
「ローマンカモミール」
の違いについて確認してみましょう。
ジャーマンカモミール、ローマンカモミールの違い
ジャーマンカモミール
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ローマンカモミール
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性質 | 一年草 | 多年草 |
開花時期 | 3月~6月 | 6~7月 |
草丈 | 60cm | 20~30cm |
花 | 咲き進むと中心の黄色い部分(舌状花)が 盛り上がって見える |
平らに咲きジャーマンカモミールよりも やや大きめの花を咲かせる |
香り | 花だけが香る | 全草が香る |
こうして比較すると、2つのカモミールは様々な違いがあることが分かります。
しかし、見た目はほぼ一緒で見分けるのが難しいと言われています。
カモミールティーにおすすめの種類とは?

ハーブティーとして利用される「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」ですが、
おすすめはジャーマンカモミールです。
ジャーマンカモミールは口当たりが優しく、りんごのような甘く優しい香りがします。
もう一方のローマンカモミールは、お茶にして飲むと苦みがあり、ちょっと苦手という方もいらっしゃいます。
「カモミールティーは苦くてあまり好きじゃない」
なんていう方は、もしかするとローマンカモミールティーを飲んでいたのかもしれませんね。
一度ジャーマンカモミールを試すと、カモミールティーに対する考え方が変わるかもしれません。
カモミールティーを飲むことで得られる効果とは?

カモミールの効能は体への作用、心への作用、双方含めたくさんあります。
ここではその中からいくつかの効能をピックアップしてご紹介します。
安眠作用、リラックス効果
不眠症になった方に飲ませたら不眠症が改善したなど、不眠症ケアにも効果があると言われています。特に就寝の1~2時間前に飲むと良いそうです。
また不安やイライラした気持ちを抑えてくれるので、リラックスしたい時に飲むと大変効果的です。
美白効果
カモミールエキスの美白効果は医薬部外品の有効成分として、厚生労働省に認可されています。
しみ、そばかすを防ぎ美白効果をもたらしてくれます。
抗糖化作用
最近注目されている糖化予防。
糖化とは食事などから摂取しすぎた糖が、タンパク質と結びつくことで細胞が老化すること。
くすみやシワ、肌のたるみなどを起こします。
カモミールに含まれるカマネロサイドというという成分が、糖質とタンパク質が結合するのを抑制し、糖化を防いでくれます。
アレルギー緩和
花粉症や鼻炎などの症状を緩和し、肌のかゆみを抑えてくれる働きがあります。
これらはカモミールの多くの効能の中のほんの一部。
他にも心身に良い影響を与える作用がタップリ詰まっています。
ぜひ積極的に毎日の生活に取り入れたいですね。
摂取を控えるべき人もいます!

嬉しい効果がたくさんのカモミールですが、中には摂取を控えなければならない方もいらっしゃいます。
1.妊婦さん
カモミールには子宮収縮作用があるため、流産や早産の危険性を招く恐れがあります。
妊娠がわかったら控えるようにしましょう。
2.キク科アレルギーの方
キク科に属するカモミール。
ブタクサなどのアレルギーをお持ちの方が摂取すると、アレルギーの悪化に繋がる恐れがあります。
ヒドイときには喘息になる場合もありますので、取らないようにしましょう。
心身ともに良いカモミールティーも、上記に当てはまる方が飲むと逆効果。十分気をつけましょう。
用途に合わせてカモミールを楽しもう!

カモミールにはいくつか種類があり、それぞれ特徴があるということがおわかりいただけましたでしょうか?
ハーブティーにするならおすすめはジャーマンカモミール。
また体への作用が優れていると言われるジャーマンカモミールは、化粧品の原料としても使用されています。
自分で手作り化粧水を作ってみるのも良いかもしれませんね。
一方のローマンカモミールはより心や精神に影響をもららすため、アロマとしての利用がおすすめです。
同じカモミールでもそれぞれに特徴がありますので、用途に合わせてうまく利用したいものですね。