カモミールは4000年以上も前から、バビロニアで薬草として使用されていたと言われています。
以来アラビア・ヨーロッパ各地で広く利用されてきました。
その後19世紀初頭にオランダから日本に伝わり、鳥取や岡山で栽培されるようになりました。
長きに渡り世界中で愛され親しまれてきた歴史から、確かな効果が得られる人気のハーブであることが伺えます。
カモミールにはいくつか種類があるのですが、薬用として使用されているのはジャーマンカモミールとローマンカモミールのみ。
今回はカモミールティーに最適なジャーマンカモミールを取り上げ、その特徴や効能、使用方法をご紹介します。
目次
ジャーマンカモミールの特徴

ジャーマンカモミールは一年草の植物。
一年草とは種を蒔いてから発芽、開花し枯れるまでが1年以内の植物のことを指します。
開花期は3月~6月。
直径2cmほどの花が咲き進むと、中心の黄色い部分(舌状花と呼びます)が盛り上がって見えます。また白い花弁が反り返った形になります。
花部分はリンゴのような甘い香りが特徴的です。
全体の大きさはローマンカモミールより大きく、だいたい60cmくらい。
見た目はよく似ていますが、ローマンカモミールは一年草ではなく多年草、また花以外にも全草が香るなど、実際は様々な違いがあります。
ジャーマンカモミールの効果・効能

ローマンカモミールよりも体への作用が優れていると言われるジャーマンカモミール。
精神面への作用、体への作用、それぞれどんな効果があるのでしょうか。
精神面への効果
- リラックス効果
- 安眠効果
身体面での効果
- 抗炎症作用
- 保湿効果
- 肌荒れの症状緩和
- 糖化抑制効果
- アレルギー症状、花粉症症状の緩和
- 月経痛やPMS症状の緩和
- 体を温め、冷え性を改善する効果
- 関節痛の緩和
- 更年期障害による諸症状の改善
- 乳がんリスクの低下
ここに挙げた以外にも、様々な効能があります。
これだけ幅広く多くの効果を得られるとなると、古くから世界中で重宝されてきたことも頷けますね。
ぜひ日常生活にうまく取り入れたいものです。
ではこれらの効果を得るために、どのように使用されているのでしょうか。
次のパートで確認してみましょう。
ジャーマンカモミールの用途

味を楽しんだり、スキンケアやヘアケアとして使用したり、香を楽しんだりと実に様々な活用の仕方があります。
ジャーマンカモミールの具体的な使用方法をまとめました。
カモミールティー
ローマンカモミールは苦みが強いので、ハーブティーには向いていません。
お茶として楽しむ場合は口当たりがよく、りんごのような甘い香りが魅力のジャーマンカモミールをおすすめします。
カモミールティーは苦くて好きじゃないという人は、ローマンカモミールティーを飲んだのかもしれませんね。
また飲むだけでなく、花粉症で鼻が詰まっているときには、カモミールティーの蒸気を鼻から吸い込むと効果があります。
シャンプ―
髪を美しく、そして明るく輝かせる力があることからシャンプーの成分としても利用されています。
入浴剤
市販の入浴剤もありますが、自分で簡単に作ることもできます。
乾燥させたカモミールをお茶のパックなどに入れて、お風呂に入れるだけ。
とっても簡単に贅沢なバスタイムが楽しめます。
カモミールウォーター
化粧水としてそのまま使用することもできますし、更に保湿効果を高めたい場合には、グリセリンやハチミツなどを加えてオリジナルの化粧水を作ることもできます。
肌トラブル改善や保湿効果が期待できます。
ポプリ
乾燥させたジャーマンカモミールをお気に入りの袋に入れたら、自家製ポプリの出来上がり。
枕元に置けば寝つきも良くなります。
他の植物や土壌を元気に
「植物たちのお医者さん」とも呼ばれるカモミール。他の植物の病気の予防のため、周りの植物を元気にするために一緒に植えられます。また土壌の改良にも効果的です。
これまで使用したことがないという方でも、簡単に毎日の生活に取り入れられるものばかりですね。
ぜひ気に入ったものを試して見てください。
※ただし、妊婦さん、キク科アレルギーの方は使用を控えてください。
最後に
カモミールの中でも日常で目にすることの多い、ジャーマンカモミールをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
これまで知らなかった効果効能や、活用の仕方を知っていただけたのではないかと思います。
効果的に活用してその効果を取り入れたいものですね。