糖化はタンパク質と糖が問題だった!

アミノ酸と糖を一緒に加熱すると、色が褐色に変化し、香りや風味も変化します。
この変化のことを糖化と呼びますが、料理の際によく目にします。
例えば、ホットケーキを焼いた時、こんがりきつね色になるのはこの反応が起きているからです。

しかし1960年代頃から、この反応が生体内でも起きることが分かってきて、今現在では人の老化現象との関わりが大きいと言われています。
そのように言われている糖化とは一体生体内でどのような事が起きているのでしょうか。

タンパク質を変化させる糖化反応

Delicious T-Bone Steak Medium Roasted with Herbs and Pepper. The steak is on a wooden plate served with grilled vegetables, fries and herbed butter.

肌・筋肉・臓器など、身体のあらゆる組織はタンパク質からできています。
一方糖は体内でグルコース等、エネルギーとして使用されやすいように小さな状態へと変化します。

糖化反応とは、身体のあらゆる組織に重要なタンパク質とエネルギーとされる糖が反応して結びついてしまう事を言い、糖の過剰摂取等による血糖値の上昇で反応してしまいます。

このタンパク質を構成するアミノ酸基と、グルコースなどを構成するカルボニル基が結びつくと、シッフ塩基というのが作られるようになります。
ただしシッフ塩基そのものも不安定で、少しずつ変化を繰り返します。
形を変えながら徐々に安定し、やがてアマドリ化合物と呼ばれるものになります。
アマドリ化合物としては、HbA1cグリコアルブミンなどが挙げられますが、これらは糖化反応の第一段階の反応とされています。

糖化反応の第一段階の指標とされているアマドリ化合物には、糖化をさらに促進させる働きがあります。
というのも、アマドリ化合物にはカルボニル塩基が2つ含まれているからです。
このカルボニル塩基と、まだ反応していないアミノ酸基が結びついてしまうと、さらにシッフ塩基が生成されてしまいます。
シッフ塩基はアマドリ化合物に変化するので、反応がさらに広がってしまうのです。

そしてアマドリ化合物は、さらに変化を繰り返しながら安定を目指します。
何度も反応を繰り返した結果、最終的に安定した形になったものが、糖化最終産物(AGEs)になります。
この物質は構造によってさらにペントシジン、ピラリン、クロスリン等様々な種類に分かれ、それぞれ身体に及ぼす影響が異なります。

最終的にAGEsとなった物はもとの正しい形に戻ることも難しいことから、身体にどんどん蓄積されていき老化現象を加速させていくのです。

糖化はコゲの原因

toasted bread with crumbs

糖化によってタンパク質が変化すると、弾力性が失われ、色は褐色に変化します。

例えばホットケーキは焦げ目がつくとその部分は少し硬くなります。
ヒトの身体の場合も同様で、アミノ酸がこの反応によって別の構造に変化すると弾力性が低下、硬くなってしまいます。
肌の弾力性が失われるのは、肌の弾力を保つコラーゲンが壊されてしまうことが原因のひとつとして挙げられます。

コラーゲンもアミノ酸から作られています。
この反応によってアミノ酸の構造が変わってしまうと、コラーゲン本来の性質が失われてしまうのです。

そしてこの現象が起きるのは肌だけではありません。
身体のあらゆる組織はタンパク質からできています。

例えば血管のアミノ酸が変化し、弾力性が低下すると血圧が高くなってしまいます。
血管にかかる圧力が大きくなり、ダメージを受けやすくなるのです。

血管がダメージを受けると、やがて血管が詰まったり、破ける可能性もあります。
血管が詰まると脳梗塞心筋梗塞につながりますし、血管が破けると内出血や脳出血につながります。

恐ろしい病気を招く以前にも、血管は身体に必要な栄養分を運びますので、血管が機能しなくなると不健康になるのは勿論、肌へも見た目への影響や疲れにも繋がります。

つまり糖化により血管の弾力性が低下すると、重大な疾患につながる恐れがあるのです。

身体では必ず起きている糖化

カモミールには抗糖化作用も期待されている

カモミールには抗糖化作用も期待されている

実は、先程ご説明したアマドリ化合物等の糖化によって変化したアミノ酸は老廃物として体外に排出されることが多いです。
腎臓には老廃物を余分な水分と一緒に尿として排出する役割を持っており、変化してしまったアミノ酸は老廃物として排出されるからです。

ですが、腎臓のフィルターもタンパク質からできています。
腎臓のフィルター自体も糖による影響を受ける恐れがあるということです。

腎臓のフィルターの構造がこの反応によって変化してしまうと、フィルターが持つ本来の機能が弱まってしまいます。
すると老廃物を十分体外に排出することができなくなり、体内に留まるようになります。
そうなると体内にさらにアマドリ化合物が溜まり、反応を促進させる効果があるので、ますます状態が悪化する恐れがあります。

このように糖化反応が体内で起きると、身体のあらゆる部分に悪影響が及びます。
身体のあらゆる部分を構成しているタンパク質の構造が変化し、本来持っている機能が十分発揮されなくなるからです。
そしてこの現象は、体内に糖の量が多ければ多いほど起こりやすくなります。

糖の過剰摂取が病気の始まり

糖は脳や身体のエネルギー源として使われます。
けれども、エネルギー源が十分あり、余ってしまうと血中に糖が漂うようになります。
するとアミノ酸と結合し、反応が起きてしまうのです。
そのため、この反応が起きるのを防ぐためには、余分な糖は摂りすぎないことが重要なのです。

血管や腎臓の他にも、この反応による悪影響には様々なものが挙げられます。
例えば網膜症骨粗鬆症等です。
さらにアルツハイマー病は、AGEsが原因のひとつではないかと考えられています。
アルツハイマー患者の脳には、AGEsが通常の何倍も蓄積されていることが多いからです。

また糖尿病の方の場合は、血中に糖が多い状態になりやすいので、注意が必要です。
通常、ヒトの身体は食後インスリンが分泌され、糖が分解されていきます。

けれども糖尿病の人の場合は、インスリンが十分分泌されません。
糖を十分分解することができないため、血中に糖が残り、反応が起こりやすくなってしまうのです。
糖尿病の方が網膜症や血管の病等、様々な疾患を併発しやすいのは、この反応の起こりやすさが関係しています。

そして糖尿病の方は健常者の方と比べても寿命が短いと言われており、それも糖化反応が起こりやすい体内環境の為、老化が進みやすいのではないかと考えられています。

身体のコゲを増やさないようにしよう

糖化は様々な所に影響が出てしまう誰にでも起こる現象です。
まだ認知も低く、ご存知で無い方も多いかと思いますが、健康で美しくいる為にも一足先にアンチエイジングの一貫として糖化ケアを取り入れてみてはいかがでしょうか。